ComfyUI 0.29が公開!Mage-Flow正式対応、JoyImageEdit・Wan Uni3C・LTX 2.3も強化

ComfyUIのv0.29にアップデート AIラボ

ComfyUIの最新版となるComfyUI 0.29.0が、日本時間2026年7月29日に公開されました。今回の更新では、Microsoftの画像生成・編集モデル「Mage-Flow」が安定版へ正式収録されたほか、JoyImageEdit、Wan用Uni3C ControlNet、LTX 2.3関連の機能強化が加わっています。

ComfyUI v0.29.0 リリースページ

ComfyUI 0.29の主な更新

今回の更新では、次の機能が追加・改善されています。

  • Mage-Flowシリーズをネイティブ対応
  • JoyImageEditをネイティブ対応
  • Wan向けUni3C ControlNetをネイティブ対応
  • LTX 2.3用PrunaVAEDに対応
  • LTXV IC-LoRAのメタデータ認識を改善
  • LTXVの音声Latentで小数FPSを指定可能
  • 公式ワークフローへMage-FlowとRecraft v4.1を追加
  • フロントエンドやcomfy-kitchenなどの同梱パッケージを更新

新しい画像モデルへの対応だけでなく、WanやLTX 2.3など動画生成に関係する変更も多く含まれています。

Mage-FlowがComfyUIの安定版へ正式収録

ComfyUI 0.29では、Microsoftが公開した4Bの画像生成・編集モデル「Mage-Flow」がネイティブ対応しました。

対応モデルは次の4種類です。

  • Mage-Flow
  • Mage-Flow Turbo
  • Mage-Flow Edit
  • Mage-Flow Edit Turbo

通常版とTurbo版に加えて、テキストから画像を生成するT2Iと、参照画像を編集するEditの両方をComfyUI本体から扱えます。

Mage-Flow対応コードは7月25日にComfyUIのmasterへマージされ、今回の0.29で安定版へ収録されました。

Mage-Flowの実装後には、BF16演算に対応していない環境で出力が崩れる問題への修正も入りました。タイムステップ周辺の計算を学習時と同じBF16で処理することで、FP32計算時に壊れた出力が生成される問題を改善しています。

Mage-Flowの公式テンプレートも追加

公式ワークフローテンプレート0.11.19では、Mage-Flow向けのワークフローも公開されています。

  • Mage-Flow T2I INT8
  • Mage-Flow Turbo T2I INT8
  • Mage-Flow Edit INT8
  • Mage-Flow Edit Turbo INT8

ComfyUIを0.29へ更新すると、モデルのネイティブ対応と公式テンプレートの両方がそろうため、ノードを一から組まずに各モデルを試せます。

MicrosoftのMage-FlowがComfyUI本体へ正式マージ。INT8 ConvRotモデルも公開
MicrosoftのMage-FlowがComfyUI本体へ正式マージ。通常版・Turbo・Edit・Edit Turboにネイティブ対応。Comfy-OrgからBF16/INT8 ConvRotモデルも公開。公式テンプレートはまだ未公開。

JoyImageEditをネイティブ対応

JoyAIチームが公開している画像編集モデル「JoyImageEdit」も、ComfyUI本体で動作するようになりました。

JoyImageEditは、8BのマルチモーダルLLMと16BのマルチモーダルDiffusion Transformerを組み合わせた画像編集モデルです。ComfyUI版ではDiffusersを経由せず、モデル読み込み、テキストと参照画像のエンコード、サンプリング、VAEデコードまで標準ノードで構成できます。

専用のTextEncodeJoyImageEditノードでは、入力画像を1024px基準の解像度へ調整し、編集指示と参照画像をQwen3-VL系のテキストエンコーダーへ渡します。参照画像と生成側Latentのサイズをそろえる処理も内部で行われます。

Wan向けUni3C ControlNetをネイティブ対応

Wanシリーズでは、カメラ移動や3D空間の動きを制御する「Uni3C ControlNet」がネイティブ対応しました。

Uni3Cは、レンダリングした制御動画を使って、生成動画のカメラワークや空間的な動きを誘導するControlNetです。

ComfyUIでは新たにWanUni3CControlnetApplyノードが追加され、Wan 2.1/2.2のT2V・I2Vだけでなく、VACE、Fun Camera、S2V、Humo、Animateなど複数のWan派生モデルへ適用できます。

ControlNetモデルはmodels/model_patchesへ保存し、ModelPatchLoaderから読み込む構成です。制御動画が生成フレームより長い場合は余った部分が切り捨てられ、短い場合は最後のフレームを維持して処理されます。

LTX 2.3用PrunaVAEDに対応

LTX 2.3では、高速VAEデコーダー「PrunaVAED」への対応が追加されました。

PrunaVAEDは、LTX 2.3の生成Latentを動画へ戻すデコード処理を高速化するVAEです。対応PRでは、標準のLTX 2.3 VAEと比較して、デコードが約2倍高速になると説明されています。

利用にはComfyUI向けに変換されたBF16版VAEを使用します。

動画生成ではサンプリングだけでなく、VAEデコードにも時間がかかります。高解像度や長い動画ほどデコード処理の負荷が増えるため、PrunaVAED対応はLTX 2.3の実用性を高める更新です。

LTXV IC-LoRAの認識を改善

Kohya系トレーナーで作成したLTXV IC-LoRAのメタデータを、正しく読み取れるようになりました。

従来は参照画像の縮小率としてreference_downscale_factorだけを認識していましたが、Kohya系で使われるss_reference_downscale_factorにも対応しています。これにより、学習時に設定された参照画像の縮小率をComfyUI側へ正しく反映しやすくなりました。

LTXVのFPSに小数を指定可能

LTXVEmptyLatentAudioノードでは、FPS入力が整数から浮動小数点へ拡張されました。

23.976fpsや29.97fpsなど、小数を含むフレームレートをそのまま指定できます。従来の整数入力も引き続き受け付けるため、既存ワークフローとの互換性も維持されています。

Recraft v4.1の公式テンプレートを追加

公式テンプレート0.11.19では、Mage-Flowと同時にRecraft v4.1のワークフローも追加されています。

  • Recraft v4.1 Text to Image
  • Recraft v4.1 Text to Vector
  • Recraft v4.1 Image to Vector

Recraft v4.1はPartner Node経由で利用するAPIモデルです。画像生成だけでなく、SVG形式のベクター生成や、画像からベクターへの変換にも対応しています。

色を細かく指定するRecraft ControlsRecraft Color RGBも組み込める構成です。

テンプレート更新では、Wan 2.1 InfiniteTalkの説明修正や、提供終了したRunway Gen3a・旧Kling APIテンプレートのアーカイブも行われています。

同梱パッケージも更新

ComfyUI 0.29には、次のパッケージが同梱されています。

パッケージバージョン
comfyui-frontend-package1.47.10
comfyui-workflow-templates0.11.19
comfyui-embedded-docs0.5.9
comfy-kitchen0.2.22
comfy-aimdo0.4.10

Mage-Flowの公式テンプレートや最新のノード説明も、このパッケージ更新によって0.29へ取り込まれています。

LTXVideoカスタムノード利用時の注意

LTXモデルのRoPE処理がcomfy-kitchenへ移された影響で、Lightricks公式のComfyUI-LTXVideoカスタムノードが読み込めなくなる問題が報告されています。

カスタムノード側がComfyUI内部のinterleaved_freqs_cisを直接読み込んでいたため、関数の削除後にImport Errorが発生します。ComfyUI本体のLTXノードは動作し、影響を受けるのは該当カスタムノードパックです。

ComfyUI-LTXVideoを利用している場合は、カスタムノード側の対応状況を確認してから更新する方が安全です。

ComfyUI 0.29の位置づけ

ComfyUI 0.29では、Mage-Flowが試験的なmaster対応から安定版へ移り、公式テンプレートまでそろいました。JoyImageEditやWan Uni3Cも加わり、画像編集と動画制御の選択肢が広がっています。

LTX 2.3では、高速VAE、IC-LoRAの互換性改善、小数FPS対応がまとめて追加されました。モデル追加だけを前面に出した更新というより、実際のワークフローを組みやすくする機能と互換性を整えたバージョンです。