ComfyUIがv0.28公開!convrot INT4モデル、SeedVR2・PiD 1.5に対応

ComfyUIが0.28公開!convrot INT4モデル、SeedVR2・PiD 1.5に対応 AIラボ

ComfyUIの最新版となる「ComfyUI 0.28」が、2026年7月16日に公開されました。

今回のアップデートでは、画像・動画修復モデルのSeedVR2、画像の高画質化に利用できるPiD 1.5、モデルをさらに軽量化するconvrot INT4への対応が追加されています。新しいモデルを利用できるようになっただけでなく、標準ノードの追加、モデル管理の改善、Qwen3-VLや量子化モデルに関する不具合修正なども含まれており、更新内容は多岐にわたります。

ComfyUI 0.28で追加された主な機能と、アップデート時に確認しておきたい変更点をまとめます。

ComfyUI 0.28の主な変更点

ComfyUI 0.28では、主に次のような変更が行われました。

  • SeedVR2をネイティブ対応
  • PixelDiT PiD 1.5に対応
  • convrot INT4モデルに対応
  • Turing世代のINT8/INT4処理を最適化
  • Text OverlayやSaveTextなどの標準ノードを追加
  • すべてのAttentionバックエンドでGQAをサポート
  • モデルフォルダーを指定する起動オプションを追加
  • モデルのアンロードや再読み込みに関する処理を改善
  • Qwen3-VLやFP8 Activation Quantizationなどの不具合を修正
  • PyTorch 2.4のサポートを終了
  • 4件のセキュリティ脆弱性を修正

新モデルへの対応が目立つアップデートですが、ComfyUI本体のモデル管理や標準ノードも強化されています。

SeedVR2をネイティブ対応

ComfyUIが0.28でネイティブ対応したSeedVR2とは?
SeedVR2は、低解像度化や圧縮によって劣化した画像と動画を高品質に再構築するDiffusion Transformerモデルです。一般的なアップスケーラーは、入力画像の画素を増やしながら輪郭を補正します。SeedVR2は、ぼけ、ノイズ、JPEG圧縮、動画圧縮などによって失われた情報を推測し、人物の顔、髪、服、背景、物体の質感といった細部を生成し直します。

ComfyUI 0.28では、ByteDanceの研究チームが公開している画像・動画修復モデル「SeedVR2」が、ComfyUI本体で正式にサポートされました。

SeedVR2は、低解像度化やぼけ、ノイズ、圧縮などによって劣化した画像や動画を、生成モデルによって再構築するモデルです。単純に画像を引き伸ばすアップスケーラーとは異なり、失われた輪郭や質感などを推測しながら描き直します。

今回のネイティブ対応では、モデルを読み込めるようになっただけでなく、SeedVR2専用のConditioning、VAE、動画のチャンク処理、色補正などもComfyUI本体へ実装されています。カスタムノードを追加しなくても、標準機能を使って画像と動画の修復ワークフローを構築できるようになりました。

Comfy-Orgからは3B、7B、7B Sharpのモデルが公開されており、FP16、FP8、INT8 ConvRot、MXFP8、NVFP4といった複数の形式が用意されています。

SeedVR2はモデルの種類やワークフロー、従来のカスタムノード版との違いなど確認すべき項目が多いため、別の記事で詳しく紹介します。

PixelDiT PiD 1.5に対応

PixelDiTのPiD 1.5も、ComfyUI本体で利用できるようになりました。

PiDは、生成画像や低品質な画像を入力し、顔、髪、服、背景、物体の質感などを再構築する画像修復モデルです。元画像を単純に拡大するのではなく、モデルが不足している細部を描き加えることで高解像度化します。

PiD 1.5では、従来版で見られた画像端のグリッド状アーティファクトが改善されたほか、色の再現性、顔、アニメ画像、髪などの細部表現も調整されています。

ComfyUI 0.28ではPiD 1.5のモデル構造が正式に認識されるようになり、対応するチェックポイントをComfyUIの標準機能から読み込めるようになりました。

convrot INT4モデルに対応

ComfyUI 0.27ではconvrot INT8モデルへの対応が追加されましたが、0.28ではさらに軽量なconvrot INT4モデルがサポートされました。

INT4はモデルの重みを4ビットで保持する量子化方式です。INT8よりもモデルのファイルサイズやメモリ使用量を削減できるため、これまで扱いにくかった大規模モデルを、より限られた環境で動かせる可能性があります。

ビット数を下げれば必ず高速になるわけではなく、モデルの構造、GPUの世代、利用する演算処理などによっては、ファイルサイズやメモリ使用量は減っても、生成速度が期待ほど向上しない場合があります。画質への影響もモデルごとに確認する必要があります。

今回のアップデートでは、INT4への対応とあわせて、Turing世代におけるINT8/INT4処理の最適化も行われました。Turing世代は、主に2018年から2019年に登場したGeForce RTX 20シリーズやGTX 16シリーズにあたります。

Turing環境でINT4モデルを使用すると黒い画像が生成される問題や、GTX 16シリーズでINT8の処理速度が低下する問題も修正されています。

新しい標準ノードを追加

ComfyUI 0.28では、これまでカスタムノードに頼ることが多かった処理の一部が、ComfyUI本体の標準ノードとして追加されました。

Text Overlay

画像や動画の上に文字を重ねるノードです。

生成画像にモデル名や設定値を表示したり、比較動画にラベルを付けたり、動画に簡単なタイトルやテロップを追加したりできます。画像だけでなく動画にも利用できるため、モデル比較や生成テストの結果を整理する用途でも使えそうです。

SaveText

ワークフロー内のテキストをファイルとして保存するノードです。

保存形式は.txt.md.jsonに対応しています。生成に使用したプロンプト、LLMノードが出力した文章、画像の説明文、ワークフロー内で作成した設定情報などを、ComfyUIから直接保存できます。

自動プロンプト生成やLLMを組み込んだワークフローでは、生成結果を次の処理へ渡すだけでなく、ファイルとして記録する用途にも利用できます。

Textノードが復活

一度非推奨になっていた標準のTextノードも再び有効化されました。

文字列を入力して別のノードへ渡すだけの基本的なノードですが、プロンプト、ファイル名、保存テキスト、動画に表示する文字など、さまざまな処理の起点として利用されます。

3Dデータを保存するノードを追加

3D関連では、Save 3D Advanced、Save Splat、Save Point Cloudが追加されました。

これにより、3Dモデルだけでなく、Gaussian SplatやポイントクラウドもComfyUIの標準ノードから保存できるようになります。ComfyUIでは画像や動画に加えて3D生成モデルへの対応も進んでおり、今回の追加もその流れに沿ったものです。

Create Bounding Boxesを拡張

Create Bounding Boxesノードには、新しくbboxes入力が追加されました。

前段のノードからバウンディングボックス情報を受け取れるため、物体検出の結果を領域指定や画像編集へ渡すといったワークフローを組みやすくなります。

Attentionとモデル管理を改善

ComfyUI 0.28では、新モデルやノードだけでなく、内部のAttention処理やモデル管理にも変更が加えられています。

すべてのAttentionバックエンドでGQAをサポート

Grouped Query Attentionに、すべてのAttentionバックエンドが対応しました。

GQAは、Queryより少ないKey/Value Headを使用するAttention構造です。最近のLLMやマルチモーダルモデルでも採用されており、対応モデルを異なるAttentionバックエンドで実行するための互換性が広がります。

この変更に伴い、PyTorch 2.4のサポートは終了しました。古いPyTorch環境でComfyUIを運用している場合は、アップデート前にバージョンを確認する必要があります。

モデルフォルダーを起動時に指定可能

新しく--models-directoryという起動オプションが追加されました。

このオプションを使用すると、ComfyUIが標準で参照するモデルフォルダーを起動時に指定できます。モデルを別のドライブへまとめている場合や、複数のComfyUI環境で共通のモデルフォルダーを利用する場合に使いやすい機能です。

従来のextra_model_paths.yamlを使った設定とは別に、起動オプションからモデルディレクトリを切り替えられるようになります。

Dynamic Model Patcherのアンロードを抑制

現在のワークフローで使用されているDynamic Model Patcherを、不必要にアンロードしないように処理が変更されました。

LoRAやモデルパッチを適用したモデルを同じワークフロー内で繰り返し使用する場合、不要なアンロードや再読み込みを減らせる可能性があります。

一部の環境で発生していたモデル再読み込み問題に対する修正も含まれていますが、公式の変更内容では「問題を修正する試み」という慎重な表現になっています。そのため、すべての再読み込み問題が完全に解消されたという事ではなさそうです。

Qwen3-VLなどの不具合を修正

ComfyUI 0.28では、多数の不具合修正も行われています。

Qwen3-VLでは、カスタムEmbeddingを使用した際にTokenizerがクラッシュする問題、llama_templateを使用するモデルでEmbeddingを読み込む際の問題、参照画像をText Encodeへ渡した際の問題が修正されました。

量子化関連では、FP8 Activation Quantizationが3次元以上の入力を正しく処理できない問題が修正されています。Turing世代のINT4で黒い画像が生成される問題や、GTX 16シリーズにおけるINT8の速度低下も今回の修正に含まれます。

そのほか、SeedVR2用VAE、HiDream O1、UNetSelfAttentionMultiply、Patcherを持たないVAE、1チャンネル画像の保存などに関する修正も行われています。

APIモードでは、3D Advancedノードのクラッシュや、キャッシュ済みの出力がジョブ結果に含まれない問題が修正されました。ComfyUIを画面から操作するだけでなく、外部プログラムや自動処理から利用している場合にも関係する変更です。

さらに、今回のアップデートでは4件のセキュリティ脆弱性が修正されています。

パートナーノードの更新

外部サービスと接続して利用するパートナーノードにも更新が入っています。

sync.soでは新しいsync-3モデルへ対応しました。SeedreamにはThinkingを無効化する設定が追加され、Gemini Imageではプレビュー版として提供されていたモデルが正式版へ移行しています。

これらはローカルで動作するオープンソースモデルの追加ではなく、ComfyUIから外部サービスを呼び出すパートナーノード側の更新です。

まとめ

ComfyUI 0.28では、SeedVR2、PiD 1.5、convrot INT4への対応をはじめ、標準ノードやモデル管理機能の強化、多数の不具合修正が行われました。

なかでもSeedVR2のネイティブ対応は、画像と動画の修復モデルをComfyUI本体から扱えるようにする大きな更新です。あわせて、Text OverlayやSaveTextといった実用的な標準ノードも追加され、モデルフォルダーの指定、Dynamic Model Patcherの管理、GQA対応など、ComfyUI本体の使い勝手や互換性も改善されています。

Qwen3-VL、FP8 Activation Quantization、Turing世代のINT8/INT4、3Dノード、APIモードに関する修正も含まれており、ComfyUI 0.28は新しいモデルへの対応と基盤部分の強化を同時に進めたアップデートとなっています。