【日本初】アニメ特化の動画生成AI「AnimeGen」が無償公開!商用利用も可能に

株式会社AIdeaLabの開発チームが、商用利用可能なアニメ特化の動画生成AIモデル「AnimeGen」を無償公開しました。

AnimeGen

概要

  • ベースは「Wan 2.2」で、アニメ表現向けに追加学習したモデル
  • T2VとI2Vの2モデルを無償公開
  • 2枚の画像間をつなぐフレーム補間デモも公開
  • Hugging Faceからモデル本体をダウンロード可能
  • 商用利用可能と説明 現時点の大きな課題は、I2Vで入力画像の内容・構図・キャラクターを安定して維持すること
  • 約半年間のベータテストでは、重大な権利侵害などは確認されなかったと説明
  • 完成品ではなく、クリエイターのフィードバックを受けながら改善する初期公開という位置づけ

重要なのは、完全な新規基盤モデルというより、Wan 2.2をアニメ向けに調整したモデルだという点です。また、記事ではWan 2.2向けの既存ツールや推論環境を活用しやすいとしていますが、ComfyUI用ワークフローや具体的な導入方法はまだ掲載されていません。
(ComfyUIで使用しているWan 2.2用のワークフローで動作しました)

公開モデル

  • 経済産業省とNEDOが実施する、国内の生成AI開発力強化プロジェクト「GENIAC」の支援のもとで開発された基盤モデル。
  • 「Text to Video(テキストから動画)」と「Image to Video(画像から動画)」の2つのモデルをHugging Faceで無料公開(ダウンロードおよびデモページの利用が可能)。
  • 画像と画像の間を生成する「フレーム補間(Frame Interpolation)」のデモページも併せて公開されている。

開発背景と目的

  • アニメ制作や動画制作における試行錯誤を支援する技術として開発。
  • 中割の補助、ムービーコンテの作成、背景や構図案の検討、映像表現の試作など、制作工程での作業負荷を下げる道具としての活用を想定している。
  • 一般公開に先立ち、約半年間にわたり安全性や実用性を確認するベータテストを実施しており、重大な権利侵害等の問題は確認されなかった。

技術的特徴と現在の課題

  • Alibabaの動画生成モデル「Wan 2.2」(世界で初めて動画生成にMixture of Expertsを採用した高品質なモデル)をベースに、アニメ領域に特化するよう追加学習を行った。
  • 既存のWan 2.2向けの周辺ツールや推論環境(エコシステム)を活用しやすい利点がある。
  • 現状の大きな課題として、入力画像の内容や構図を保ったまま意図通りにアニメ動画を生成する「参考画像をもとにした安定したアニメ生成」に改善の余地がある。

クリエイターとの協力・フィードバックの募集

  • 技術的な評価(高解像度、破綻の少なさ等)だけでなく、制作現場で本当に使えるか(絵としての魅力、キャラクターの印象の維持、構図の意図など)を重視している。
  • クリエイター(アニメ、イラスト、漫画、ゲーム、映像等)からの率直なフィードバックをもとに、今後もモデルを一緒に改善・育成していく方針をとっている。

【補足】

  • GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)について
    経済産業省とNEDOが主導する、日本の生成AIの開発力を強化するためのプロジェクトです。国内の企業や研究機関に対して、生成AIの基盤モデル開発に必要な計算資源(GPUなど)の提供や、開発支援を行っています。
  • ベースモデル「Wan 2.2」について
    Alibaba(アリババ)が開発したオープンソースの動画生成AIシリーズです。Mixture of Experts(MoE:複数の専門特化したネットワークを切り替えて処理する手法)を組み込むことで、高い映像品質と効率的な推論を両立させており、現在の生成AIコミュニティにおいて非常に注目されているベースモデルの一つです。

オンラインデモ

オンラインデモをやってみましたが現在調整中のようです。(追記 20:00 対応されたようです)
「You have exceeded your free ZeroGPU (225s requested vs. 170s left). Try agein in 23:xx:xx.」
というエラーが出て生成できませんでした。

意味は次のとおりです。

  • 無料アカウントのZeroGPU枠:1日300秒
  • 現在の残り:170秒
  • AnimeGenが今回要求した時間:225秒
  • 55秒足りないため、生成開始前に拒否
  • 23:xx:xx時間後に枠がリセット

枠が満タンなら225秒を通せるように見えますが、私は他で枠を使ってません。

AnimeGenのSpace側を確認すると、現在は生成処理にduration=180秒のGPU予約を設定しています。しかもT2V・I2V・フレーム補間のコードが、直近1時間以内に何度も修正されています。

今回の状況は、

  • 初回利用でもZeroGPU側が利用可能枠を170秒と判定
  • AnimeGen側は225秒分を予約要求
  • 生成を始める前に予約できずエラー

Hugging Face公式の現在の枠は以下です。

  • 未ログイン:2分
  • 無料アカウント:5分
  • PRO:40分

というものです。実際の利用履歴ではなく、Space側の予約時間と無料枠の判定が噛み合っていません。ZeroGPUでは失敗した要求や予約だけでも枠に影響する事例、残量表示が正しくない事例も報告されています。

したがって現状は、「無料アカウントでは実質的に動かせない状態」のようです。少なくとも「使い切ったから待てばよい」という話ではありません。

なお、現在のコードでは要求時間が180秒へ変更されていますが、無料枠の判定が170秒のままなら、それでも10秒足りず実行できません。公開直後で、開発側がデモ設定を調整している最中のようです。

Hugging Face公式の現在の枠は以下です。

  • 未ログイン:2分
  • 無料アカウント:5分
  • PRO:40分

Spaceで設定していた「1回の生成に予約するGPU時間」が大きすぎて、無料アカウントの利用可能時間を最初から上回っていました。そのため、

  1. 初めて生成ボタンを押す
  2. AnimeGenが225秒を予約しようとする
  3. 利用可能枠は170秒と判定される
  4. 生成開始前に拒否される
  5. 一度も試せない

公開直後のHugging Faceデモでは、生成時間の初期設定が大きすぎたため、無料アカウントでは初回生成前にZeroGPUの上限エラーが発生したという状態だと思います。

追記 20:00 生成できました。

Hugging-Face-Space-aidealab-animegen.png

Huggingface Space オンラインデモ

  1. AnimeGen Text to Video Demo (Huggingface Space)
    https://huggingface.co/spaces/aidealab/AnimeGen-T2V
  2. AnimeGen Image to Video Demo (Huggingface Space)
    https://huggingface.co/spaces/aidealab/AnimeGen-I2V
  3. AnimeGen Frame Interpolation Demo (Huggingface Space)
    https://huggingface.co/spaces/aidealab/AnimeGen-Frame-Interpolation

モデルのダウンロード

  1. AnimeGen Text to Video Model
    https://huggingface.co/aidealab/AnimeGen-T2V
  2. AnimeGen Image to Video Model
    https://huggingface.co/aidealab/AnimeGen-I2V